エマニュエル・トッドと天皇制
エマニュエル・トッドの主たるテーマの一つはそれぞれの家族制度による移民の同化にあると思う
本邦でもトッドは人気だが(本国フランスを除いて一番売れているのは日本なんじゃないだろうか)
来るべき将来において移民を如何に穏便に同化する処方箋としてトッドに関心を寄せる読者も少なからずいるようにも思う
だとすると、国民統合の象徴としての皇室(天皇)制度と移民の関係を考えるのも面白いのではないか
かつて大日本帝国は戦後の日本よりも他民族を同化することに熱心で普遍主義に熱心だったと、ある意味では言えるだろう
後醍醐天皇は網野史観ではないが非人など周縁の人々を糾合し倒幕を成し遂げた
移民に支持され拠り所になるような天皇制の再解釈とはなんだろうか
農村から見える皇位継承問題
ザ・ノンフィクション 農家の娘よ、美しく! 涙の婿取り大作戦
エマニュエル・トッドというフランスの学者さんがいて、
相続制度で世界史を分析したり未来を予言されることで有名な方なんですがね
それで日本やドイツや朝鮮や北欧は長男に財産が全て相続されて次男三男には
何も与えられず放逐されるという直系家族型が特に農村部で根強く残ってるとされるわけです
現代社会は物理的な居住空間の狭さや都市生活などの問題から核家族化は著しいのだけど、
本来の家族型は濃淡は地方ごとにあれどその国の農村に残っていて、
都市では核家族でもUターンして実家の農家を継いだら直系に戻るとかあるわけです
この辺は細かく分類したら大変なので割愛
直系家族いうても日本は婿養子に全然寛容なんだけどね
欧州の家督相続とは条件が全然違うから断絶しにくくて長く続くんだわ
条件が違うので本邦の○○家が欧州の○○家よりも歴史が古いのは偉い!というのは無意味
で上記の番組が結構面白かったんですよ、いまさらですが
にしても260年続いたからと農家も苗字というか家残すことに執着するんだなぁ
血よりも姓なんだなぁ、ぜんぜん血統社会じゃないんだわ
一人娘とその恋人の長男、どちらも実家を存続させたい継ぎたいと
斉藤ファームみたいな会社の名義として残すとか条件闘争した末に、
娘が妊娠して相手が折れて入り婿になった展開は面白かったな
まぁ子供何人も生んでそれぞれの家に入るという希望的観測ありきかもしれんが
戦後皇籍離脱した皇族って男系でも600年遡らないと天皇に辿れないんだよなぁ
戦後半世紀でもう一般人なんだよ、帝王教育とかもないし行いで尊敬集める今の皇室を
担うには論争もあるのも納得なんだわ
とはいえ悠仁の将来の嫁のプレッシャーも凄すぎるし男子生めなかったら雅子妃みたいに不幸になる
国民の象徴である以上、今の時代に側室も離婚もありえないし、皇太子妃が不幸になるのも国民半分の感情つまり
女性からしたら反発もあるんだろうな
とすると落としどころは愛子さまみたいな内親王に旧皇族から婿養子迎えて宮家作るってところだよな
一部の保守論壇が重視するY系遺伝子も継承されるし
そもそも皇室の歴史でも断絶の危機があった際に滅茶苦茶遠い縁戚から養子迎えて無理やり存続させたしな
皇別摂家の分家に旧皇族よりも天皇に近い男系の方がいらっしゃるという話も
あるけど、これはこれで別の問題もでてくる
土地とか目に見えて相続される財産持ってる農家だと相続に執心するのもわかるわ
時代として少子化していくと娘にしか恵まれないという問題は、皇族と等しく現代の相続制の課題だな
だからそういう農家も皇室の存続問題の解決に強い関心があるのだろうな
ただ一人娘からすると入り婿して欲しくても相手が長男の可能性が、少子化と共に高まるし難易度は上がる一方
直系家族型を存続させるなら夫婦別姓、そうでなければ核家族化への移行しかないのかね
もともと核家族社会だと(特に絶対核家族)グラントリノみたいに全く民族も文化も違うが気に入った相手の移民の青年に
精神的な文化(アメリカの精神)の継承という方向にすら向かうのだろうな、それは究極の選択肢だわな
家の存続の為に入り婿にこだわって自身の幸福を(場合によっては)犠牲するか、
親の期待を裏切り場合によっては感情の断絶を招いても相手の家に入るか
両方が円満にまとまるケースの方が少子化の時代、レアかもしれないとすると
親か恋人かのジレンマに引き裂かれる娘ってのは不憫だわなぁ
ドイツや韓国でも同じような悩み抱えた娘さんいるのかねぇ
中国なんかは一人っ子政策で両親には失望されるし、外婚制共同体だから
嫁いだ先でも奴隷扱いされて悲惨だし、男性よりも女性が突出して自殺率高いのはわかるわ
三日坊主になるだろうけど
強風で窓もガタガタ、騒がしい
一年も三分の一が過ぎ去ろうというのに明日は雪
さすが北の大地、雄々しくて気まぐれ
わけあってこの地にも長逗留してるけども、寒さにはやっぱり慣れないもの
今年こそは温暖な南の土地で暮らせるようになりたいと
毎年そう思ってはいるけども
人の何十倍も歩みが遅いから、鍋牛のごとく準備もはかどらない
いっそこの地に根ざして、北の新しい物語を夢想するのもいいかもしれない
新しい神話のようなものを